お笑い芸人として大活躍中のオードリ・若林さんの著書であり、
日々多忙を極める若林さんが、そこで見て、感じたものを綴った旅行記。
まず関心したのは、読みやすさと表現力の豊かさです。
読書好きの若林さんは、相当の読書量で積み上がった経験が著書から伝わってきます。
時にユーモアに、時に感情に訴え、時に情景をイメージさせてくれます。
・キューバ編 ・モンゴル編 ・アイスランド編 ・あとがき
大きくな構成はこんな感じですが、中でもキューバ編が色々なことを想起させてくれます。
初めは、なんとなくの旅行記だと読み進めていましたが、
キューバ編を読み終わった頃には、家族愛に涙があふれました。
途中、ト書きの不自然な部分が後半の伏線回収となり、読み返してさらに号泣。
読後の幸せな感じは、「家族愛」と「生きる意味」を感じさせてくれます。
オードリーファンでもそうで無い方でも、自分を見つめ直す機会を与えてくれます。
正直、キューバ編だけでも感動でしたが、「続くモンゴル編」、「アイスランド編」も、
そして答えを導き出す、「あとがき」も日常の中の問答に一定の答えを見出し。
「これでいいのだ」思わせてくれる良い読了感に包まれます。
旅行記としてもかなりの面白さでしたが、現代に生きる一人の人間として
考えさせられることが多かったです。