荻原浩 著
荻原浩さんの著書に触れるのが、これが初めてですが「なんで今まで読んで来なかったんだろう」
くらい面白かったです。
タイトルと推薦文だけ見ると、池井戸潤テイストな物語なのかなと思いつつ、
「たまちゃんラーメン」で一気に世界が崩壊しますw
読み進めていくうちに経営陣に素直にムカつき、主人公・涼平の問題もバカばかしくなってきますが、なんか親近感が湧くんですよね。
なんとなく書店から購入し読み進めていくとこれがグイグイ物語に引き込まれます。
理由をなんとなく考えてみましたが、全編に渡ってユーモアが散りばめられているので、
「こんな表現があったか」や「うまいこと例えている」的な感想が随所に散りばめてあるので、全く飽きがきません。
そして、キャラも立っていて印象深いです。
・主人公の涼平
・儚さを持つリンコ
・クレバーかつ巧妙な篠崎
・無能な経営陣
・そして神様
まだまだ出てきますが、どれも愛すべきキャラクターです。
特に中盤、クレーム処理場面の篠崎とヤクザのやりとりは、テンション上がりまくりです。
重要なキーアイテムとなる「ティンバーウルフ」も随所に活躍します。
ティンバーウルフ
どこにでもある中小企業の悩み、売り上げ重視で顧客をないがしろにしてしまう会社経営、個人の成長と幸せのあり方。
考えさせられることが多く、本当の幸せとな何かを思い出せてくれる一冊です。
おすすめです。