マーケティングはここで学べる。すごいスーパー『エスマート』に行ってきた。

新潟市から車で40分ほどにある五泉市にひっそりとあるスーパー『エスマート』

どこにでもある、なんてことのない小さなスーパーなのですが、このスーパーもの凄く繁盛しています。

なぜこんな田舎の小さなスーパーが？？

大型ショッピングモール・amazonなどでの買い物が主流になりつつあるのが現状で、小さな商店は衰退の一途を辿ってます。

このスーパー『エスマート』にはマーケティング戦略が随所に散りばめており、その工夫には勉強させられることが数多くありました。経営者に関わらず、営業マンやコミニュケーションのノウハウまで沢山のことを学べます。

いくつかのポイントをご紹介いたします。きっと経営のノウハウに役に立ちます。

外観はこんな感じ

来店の日は雨がふっており、店員さんが自動ドアの調整をしていました。

よくみると、お店前のいたる所にポップがあります。

・右側には、従業員の集合写真

・正面ののぼりは看板商品「なんばん味噌」の垂れ幕

・立て看板にはオススメ商品のポップ

掃除・しつらえも行き届いていてお客様をいつでも迎え入れる体制ができております。

入る前から中にある実際の商品はどんな感じかと想像をかき立ててくれます。

一方、チェーン店のスーパーでよくみられるのは、

・山積みの買い物かご

・微妙に取り出しにくいカート

・入り口脇の不衛生なペットボトル回収BOXなど

これから気持ちよく買い物する気になれません、買い物という作業をこなしに行くだけです。

店内はこんな感じ

店内に入ってまず目に飛び込むのは、いたるところにポップがあります。

ほぼ全ての商品(言い過ぎでなく実際に)にオススメポップがついてます。

キムチ・乾麺・トマト・醤油・ジュース　おすすめポイントが記載されてます。

驚くことに簡単な紹介文に見えて、ベネフィット・セングメンテーション、ターゲティング・差別化の要素全てが入ってます。

これ、簡単なようで、なかなかできるものではありません。

というのも、仕入れる商品は全て、店員さんが全員で試食し納得のいくものを商品として出しているそうです。

時には、物産展を回ったり、旅行先で仕入れたり、地道な努力の結晶がこのポップです。

ここまで訴求が高ければ、多少高くても手にとってしまいます。

実際に置かれている商品は安くはないですが、提案力と納得感がすごいので多少高くても購入してしまいます。

おそらくリピート力も半端ないと思います。次来た時や時節商品のタイミングでどんな目面しいものがあるのだろと。

この「価値を提供し対価をいただく」を極めて高いレベルで実現したモデル

ご存知「東京ディズニーリゾート」と経営モデルは一緒だと思いました。

ディズニーであるところのキャスト(スタッフ)にも引けを取らない、店長はじめ『エスマート』店員さんは輝いて見えます。

例えば、あなたが「ひじきごはん」のもとを仕入れるとして、どのような戦略を立てますか？

「ひじきごはん」のもと、大特価で販売！

それで売れるの？ネットショッピングより安いの？

いやそれは・・・

私の場合もおそらく何もしません。だって「ひじきごはん」のもとですよ。粗利も知れてます。

味にそこまでの大差があるとは思えませんし、同じ棚の商品のひとつとして仕入れて終わりです。

売れなければ特価商品に回して完了してしまいます。

ところが『エスマート』マジックにかかるとこうです。

繰り返しになりますが、

・ベネフィット：ひじきご飯を食べた子供の幸せ

・セングメンテーション、ターゲティング：主婦層

・差別化：ここで買えば送料が無料

そして、コピーライト：子供もハマる、まいう～♫

お子さんが「美味しい」と言えば間違いなくリピートもします。

完璧です。おそらくポップ自体も相当研究されていると思います。

ヘタに飾ることなく、ありのままの良さを素直にそして簡潔に表現する。

価値の提供に全振りして、さらに追求する姿は関心しきりです。

まだまだ注目ポイントは沢山ありますが、実際に行って体感してみるのがオススメです。

・トイレに行く道中、お子さんの身長が測定できる看板があったり

・プリン事件から発生した、お客様巻き込み型のイベントがあったり

数々の経営表彰もされている『エスマート』さん、行ってみる価値あります。