現場監督1年目の皆さん、日々苦労されてますでしょうか?
大型連休に入ると仕事への疑問が増幅して、「このままでいいのか?」「転職を考えた方がいいのか?」など
悩みも多くなってくると思います。一年目時代の私も常に葛藤の連続でした。
そこで、建設業界20年以上の私から少しでも「心が軽くなる」アドバイスをお伝えいたします。
ぜひ共感していただければ幸いです。
学生時代になんとなく建築に興味があり、建築科の学校をでて会社に就職できました。
豊富に学んだ知識を持って、現場へ!・・・ほぼ役に立たない
つらくなれば辞めればいいと人は簡単に言いますが、なかなかそうもいきません。
親に大学を出させてもらって、就職競争を勝ち抜き、やっとのことで採用。研修期間を終え、いざ現場へ!
そこで待ち受ける様々な事象は「こんなはずではなかった・・」と思うはずです。
親の手前すぐにやめるのは申し訳ないし、簡単に逃げてしまうのも悔しい。
もう少し続けてみたいと思うのであれば、以下の点を少し考えてみるのも手だと思います。
現状を整理しつつ、どのような解決策があるのか検討してみましょう。
辞めたいと思う要因としては
・朝が早い、夜が遅い
・知識がないのでついていけない
・通勤がつらい
・雑用電話が多すぎる
・毎日疲れる、休みがない
・楽しくない
・怒られる
・やりたい趣味に時間がさけない
建設現場はハードであり、働き方改革とは無縁の世界です。リモートワークなんて到底無理です。だって現場に行かないと分からないですから。
「スマートな働き方をしたい!」と思っても今も未来もほぼ変わらないと思っていいと思います。
また建設業界は斜陽産業まっしぐらです。未来を見通せる材料はあまりありません。
一方で、現場監督を続ける理由としては
現場監督(会社)を辞めたくない理由
・一人前になるまで頑張ってみたい
・親に申し訳ない
・給料が平均より少し良い
・次の就職口のあてがない
・現場が好きだ
色々な理由で建設業界を続ける理由があると思います。十分に理解できます。
私自身も上記理由でここまで続けてきています。
やめるも辞めないも最終的には個人の判断ですが、もう少し続けていきたいと思うのであれば、以下の点を重要視した方が良いです。
・趣味を継続させる
・友人との交流を続ける
・勉強を続ける
・3年目まで続ける、実務経験が得られる
・27歳まで続ける、公務員試験を受けられる限界の年齢
趣味を継続させる
学生時代や子供の頃からの趣味や新しい興味事は、絶対に継続した方がいいです。これは断言できます。
会社生活で忙しくなると、趣味や興味にさく時間が極端に少なくなります。
心身の回復のためには、映画・音楽・筋トレなんでもいいです。自分が熱中できる何かを持っていることが大事です。「この日まで頑張れば、ライブに行ける」「明日は映画に行こう」
心に楽しみを持っておく事で、気持ちの継続が維持できます。
友人との交流を継続させる
気軽に話ができる友達はいますか?疎遠になってませんか?学生時代の仲間や地元の友達とは連絡を取り合ってますか?
大企業であれば、派遣先が地元でない場合も多いかと思います。心から気軽に話せる仲間も段々と疎遠になってきます。親で友達でもグチや近況報告をする相手は重要です。マイナス思考を吐き出す場所は必要ですね。
ストレスはいつの間にか蓄積し、ある日爆発します。
体の震え、蕁麻疹、頭痛、倦怠感、発熱初期症状として見逃せないサインです。
そんな状態では、いい仕事ができるはずもなくやる事なす事ミスが連発します。
さらにはミスが起こっても他責にしてしまい、他人からの評価も下がってしまいます。
友人や仲間はなんでも言い合える大切な存在です。定期的にメールや電話で連絡をとった方が自身のガス抜きには最適ですね。
勉強を続ける
建設関係の勉強でもいいですが、自分が興味にある分野の方が捗るのであればそちらでも構いません。
本を読むことも非常に重要です。最低でも週一冊は読んで、知識をインプットしましょう。
自然と語彙やロジカルシンキングが身につき、日常の出来事にも理論を持って考えることができます。また、転職を考えた場合でもかなり有利に働きます。
入社まもなくは会議での発言をする機会も少ないと思いますが、会議の内容を冷静に俯瞰してみると、
ロジカルでない会議はいかに無駄が多いか気付きます。
いくつかおすすめ本をご紹介します。気晴らしにいかがでしょうか?
会社の鬱憤成敗・サクセスストーリーの物語です。読みやすく爽快な読後になります。
3年目まで続ける(実務経験が得られる)
せっかく建設業界に入ったのですから、利用できるところはとことん利用してやりましょう!
一つの目安として、資格試験があります。
・一級建築施工管理技士
・二級建築施工管理技士
大卒であれば、実務経験が3年以上あれば資格要項を満たします(短大であれば5年)
参考:建設業振興基金
資格は一生ものですので取るまでは継続するのもありですね。
一級建築施工管理技士の難易度は、一級建築士ほどでもなく合格率は40%ほど。
勉強なしでは難しいですが、努力次第では比較的取りやすい資格です。現場監督であれば必須の資格でありますし、転職にも有利に働きます。
26歳まで続ける、公務員試験を受けられる限界の年齢
安定的な職業を再選択するのであれば、公務員を考える方もいるかと思います。
国家公務員試験での年齢制限は30歳の場合が多いですが、27歳・29歳・40歳・60歳の場合もあります。
地方公務員試験の場合、年齢制限は30歳前後が多いです。 自治体によって異なりますのでチェックが必要です。
現在、公務員も高齢化の例にもれず、どこも人手不足または少子高齢によって財政赤字の自治体がかなり多く、崩壊寸前の拠点も多いです。そんな中で仕事をするのは、わかっていてブラック企業に飛び込むよなものです。
やめるのでやれば潔く決心
続ける理由を前述しましたが、もう限界!やめる!と思った方は、しがらみを考えず潔く辞めた方が自分のためです。日本人の性格として、何かを成してやめる美学が埋め込まれてますが、個人の成長から考えるとマイナスでしかありません。
例えばあなたが、オリンピックを目指す「100Mの陸上選手」だったとします。
日々の研鑽でなんとか10秒台まで来ました。素晴らしいことです。
ですが、自分の年齢、競争率、これからの自分の伸び代を考えて、このまま100M競技を続けていくのか?
その先に、何があるのか?ある程度のところで、踏ん切りや方向転換が必ず必要です。
親や周囲に「せっかく就職できたのだからもう少し続けてみれば?」
自分の心境としては「やめる=逃げる」ことへの罪悪感
果たして途中離脱して逃げることは「悪」でしょうか?
「やめる」=「逃げる」ではなく
「やめる」=「選びなおす」「修正する」
と考えると前向きになれます。
このあたりは、こちらの書籍が大変に参考になります。
続けた先に何が残るのか?
色々なものを犠牲にして定年まで勤め上げたとします。そこで得られるものはなんでしょうか?
・達成感
・退職金
・自己実現感
毎日勤勉に働いて明日定年を迎えたとして、翌日からは誰からも褒められません。
家族の最初はチヤホヤしてくれる思いますが、そんなものは一瞬です。
わずかに手にした退職金と残業代を積み重ねた貯金は犠牲の対価としては不釣り合いです。
金額では手にすることができない、充実した人生を歩んだ方がよっぽど有意義かも知れません。
まとめ
現場監督にかかわらず、会社つとめで消費するのは、現代に置いて得策とは言えないかもですね。
しかし、誰かがやらなければならない仕事であるのは間違い無いです。でもそれは自分でなくてもいいと思います。それでも社会は回ります。自分がやりたいこと、選択と行動を実践して充実した毎日を送りたいですね。
この記事は単に転職や不安を煽るものではありません。少しでも心に引っかかるところがあれば幸いです。