現場監督のお仕事

現場監督のお仕事「守備範囲」編

これからや今まさに現場監督で悩んでいる方におさえておくべきポイントとやりがいの見出し方について、20年以上の経験からぜひご参考頂ければと思います。

現場監督には大きく分けて、4つの大事な管理項目があります。ここをうまく調整できると仕事が比較的にスムーズに進みます。

現場監督の大きな管理項目4つ

・品質管理

・原価管理

・安全管理

・顧客管理

基本的にはこの4つをおさえておけば何とかなります。

品質管理

現場管理の本文ですね。図面通りに現場を収め、お客様に引き渡すことが大前提です。

会社的には期末時に売り上げを立てるため、無茶苦茶な工期を組まれてもそこは従業員の悲しい定め。

抵抗はできません。施工店と工期を調整し仕様を伝達して図面通りの収まりに仕上げます。

文章で書けばあっという間ですが、日々の中では様々な障壁があり、現場もココひとつだけではありませんので、基本、監督は調整役に徹します。監督という立場は偉そうなイメージもありますが、

全くそんなことはありません。むしろ小間使い程度に考えている職人さんも多いです。

年齢によっては、自分のお父さんほどの職人さんに仕事を頼むので、基本的な建設用語や知識がないとバカにもされます。しかしこちらは腐っても監督です。偉ぶらず丁重に対応する必要があります。

職人さんは素直な方が多いので、褒めることや労をねぎらうだけでも印象はかなりかなり違います。

原価管理

現場をうまく収めても最終的に赤字であれば、会社の評価はありません。むしろ何で赤になったのか追及され、報告書の作成なんてなったら時間がいくらあっても足りません。

初期予算・中間進捗・売上前チェックで問題点を察知するのが大切です。

これも台帳を読む経験が必要ですが、新入社員の場合は現場を収めるだけでやっとです。

懸念事項が起こった場合、先輩や上司に早目に相談しておくべきですね。

問題を先送りすると、どんどん問題が大きくなってさらに苦しくなってきます。

安全管理

私の現場では幸い事故経験はありませんが、もし事故が発生した場合、全ての業務が一旦ストップして全業務をそこに注ぐ必要がでできます。

被災者への対応・家族への対応・労基署対応・顧客対応・会社報告

管理がずさんな場合、労基署の追求も半端ありません、最終的には起訴まである非常に責任重大の管理項目です。

顧客管理

これも住宅や小規模建設では、直接顧客とのやりとりも発生します。

公務員のお客様であれば土日休みなのでこちらの休みと合いません。ですが対応する必要があります。

週一回程度の工事進捗連絡や、現場での立ち合い、機器のご説明や記録書の作成さらにはアフターフォロー。小売商売ではありませんので売って終わりでありません、クレームも発生する場合ももちろんあります。お客様のご機嫌を伺いながら工事を進めていきます。

大きく4つに分けましたが、この項目の中でさらに細分化されていきます。

では、膨大な業務をどのようにこなしていくのか?やりがいをどこで見出すのか?

現場監督の身につけるべきスキル

・浅く広い知識、情報収集力の必要性

・コミニュケーション能力の醸成

・はっきりとした思考の切り替え

浅く広い知識、情報収集力の必要性

これは建設に限ったことではありませんが、情報取集力を鍛えた方が何かと便利です。

情報は建設面でなくて全然OKです。日常会話で使えるトピックス収集がむしろいいと思います。

職人さんとはコミュニケーションをとる上で、業務上の話はいっ時で完了します。

相手に気持ちよく仕事してもらうために気分が上がる話題作りが良さそうですね。

例えば、

・新型iPhoneの話

・子供の話

・旅行の話

何でも大丈夫です、レベルは高いですがユーモアにつなげる話になるのがベストですね

コミニュケーション能力の醸成

実は私はコミニュケーションをとるのが非常に苦手です。1日中、本やゲームをしながら引きこもっていたい性分ですので最初の頃はかなり苦労しました。ただしこれも訓練でどうとでもなります。

人に話かけるのも苦手ですが最近は、コンビニの定員さんが変わったマスクをしていたので、

「いいマスクですね、どこで買ったんですか?」無意識に話かけていました。

キモがられたっていいんです!迷惑をかけない限り自分の訓練の場だと思って積極的に社会に関わっていくマインドが必要ですね。また現場を経験していきけばイヤでもコミュ能力が身についていきます。

自分のストレス度合いと相談しながら、負荷の限界を超えるまでする必要はありません。

はっきりとした思考の切り替え

問題が生じた場合、ドツボにハマる前に、一旦冷静になるのも必要ですね。

少し時間をおくことで、あっさりと解決策がでてきたり、悩んでいたことも実はそんなに大ごとではなかったり。とにかく視点を一段階広域に持っていき冷静さをもつことで対応が見えてきます。

現場監督のやりがいとは

・現場完成の達成感

・お客様からの感謝、労いの言葉

・圧倒的な知識の蓄積

現場完成の達成感

難易度の高い現場や、現場の成功はそれだけでモチベーションが上がります。

これほどの達成感は現場に深く関われば関わるほど充実度が増します。

また建設の特性上、地図に残る仕事も他にはありません。

お客様からの感謝の言葉、労いの言葉

「あなたにやってもらって良かったよ」「いい建物が完成したよありがとう」

報われる瞬間です。

ギブ&テイクの「テイク」を意識してしまうと、逆の効果もありますので「ギブ」の精神を常に持っていると、思いがけない感謝の言葉にテンションが上がります。

圧倒的な知識の蓄積

建設業務では幅広い知識が必要ですので、ある程度の経験で膨大な知識がみにつきます。

建設にとどまらずPCスキル・話し方のスキル・お金の計算など

おそらく違う業界に行っても無理なくできるでしょう。

まとめ

現場監督はとかく心身ともに消耗しがちな仕事です。しかしどんな仕事でも大変なのは変わりません。圧倒的な知識や経験、そして修羅場を積むには良い業種かもしれません。

長いこと従事するには、自分なりのストレス解消法が必須ですね。

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